店の奥にある風景

寝る前に次の日の予定をだいたい決める。
朝ご飯を食べて出発。
午前中は道沿いの刺繍物の店を順番に見て、そこでお昼を食べて、午後から移動して…。
計画通りいったためしがないほど、予定は未定。
どこででも思ったより時間がかかることが多いのだ。
店に入ったら隅から隅まで見るのであっというまに１時間がたち、おまけに店の奥がちらと見えて何かありそうなら見せてと頼んでみる。
そこにあるのは、店主の普段の生活。
洗濯物が干してあったり、家族の食事の風景だったりと、好奇心が騒ぐ。
ルーマニアのクジュージュ近くのアンティーククロス店のその奥には、窓枠の緑が印象的な生活空間があった。
ビニールのひもが揺れる入り口は、どことなくアジアな印象。
何かを煮込んでいるんだろうか？
いいにおいがしていた。