ルーマニアなのにハンガリー

charkha2007-08-14


ご飯を食べたらクルージュに戻るはずが、
うちも見においでとお誘いが次々あって
なかなか先に進まない。家に行くと
戸棚が開けられ古いクロスがでてくる。
タンスからは民族衣装。
「欲しければ売るわよ」
みんなが口をそろえて言う。
この辺りではもう誰も欲しがらないそうだ。 
おばあちゃんのスカートや布物を行った先々でわけてもらった。
会話はハンガリー語だし、値段を聞くと当たり前のようにハンガリーフォリントで答えが返ってくる。
このあたりはルーマニアの中のハンガリーだ。
手織りの布、手編みのレース、手縫いの衣装、手刺しの刺繍。
どれもこれも、おばあちゃんの根気の成せる業。
後を継ぐ人は皆無らしい。
そして普段から民族衣装を着てるのもおじいちゃんとおばあちゃんだけ。
なくなってしまう前に、早く見とかなくっちゃ。